ブックタイトル日本プライマリ・ケア連合学会 プライマリ・ケア看護学 基礎編

ページ
9/12

このページは 日本プライマリ・ケア連合学会 プライマリ・ケア看護学 基礎編 の電子ブックに掲載されている9ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

日本プライマリ・ケア連合学会 プライマリ・ケア看護学 基礎編

4112 養護教諭との役割分担と連携 近年,子どもの心身の健康課題は,複雑化・多様化している.その解決を図るためには,養護教諭が中核となって学校内外の関係機関の専門職者などと連携し,子どもの健康づくりに取り組むことが重要であり,法的にもそう位置づけられている1).A 養護教諭の職務とプライマリ・ケアの現場に求められる役割 養護教諭は,「児童の養護をつかさどる(学校教育法三十七条12項など)」教員として,「救急処置,健康診断,疾病予防などの保健管理,保健教育,健康相談活動,保健室経営,保健組織活動」を行うなど,学校保健活動推進の中核的役割を担っている1).さらに,今後求められる養護教諭の役割としては,表Ⅶ-2-11)に示す点が強調されている. 一方,プライマリ・ケアの医療職として位置づけられる学校医の職務執行については,表Ⅶ-2-2のように規定されている. プライマリ・ケアの現場に求められる役割としては,学校保健計画立案への参画や健康診断の計画と実施,事後措置としての健康相談や疾病予防への保健指導,宿泊行事前の健康相談,感染症流行時の指導・助言などがある.また,専門的見地から急病時の臨床判断や救急処置活動における指導・助言,生活習慣病の予防などの健康教育,教職員や保護者を対象にした講話なども大切となる.今後はさらに,従来から存在する子どもの健康課題への対応に加え,メンタルへルスやアレルギー疾患といった子どもの現代的な健康課題についても,学1 養護教諭との役割分担と連携について学ぶ学習目標表Ⅶ-2-1 養護教諭に求められる役割・ いじめや児童虐待などの心身の健康課題の早期発見・早期対応とともに,特別な配慮を必要とする子どもに対する特別支援教育において果たす役割・ メンタルヘルスやアレルギー疾患といった現代的な健康課題の対応に当たり,学級担任,学校医,学校歯科医,学校薬剤師,スクールカウンセラーなどとの学校内外における連携・ 学校内および地域の関係機関との連携を推進するうえでのコーディネーターとしての役割(文献1)より作成)養護教諭との役割分担と連携2