初心者sでも活用できる がん医療・がん看護2版

初心者sでも活用できる がん医療・がん看護2版 page 3/12

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初心者sでも活用できる がん医療・がん看護2版

64 第5 章 主ながん治療と看護1 口腔粘膜炎を引き起こしやすい薬剤 メトトレキサート,5?フルオロウラシル,塩酸ドキソルビシン,エトポシド,アクチノマイシンDなどである.大量化学療法後や口腔,咽頭部に放射線照射を併用している場合,骨髄移植時などでは口腔粘膜炎の発生率は高い.2 予 防 いったん起きると治療は難しいため,予防がきわめて大切だが,非常に困難である. 口腔内冷却法(クライオセラピー*2)は抗がん剤投与に伴う口腔粘膜炎の重症度を緩和する目的で行う.5?フルオラシルの静脈注射や短時間の点滴を行う場合は,30 分間のクライオセラピーを推奨する.メルファラン大量投与を行う場合は,投与前から投与終了15 分までの合計60 分間のクライオセラピーが推奨されている.その他の抗がん剤治療時のクライオセラピーは,エビデンスがない.看護の実際1 )観 察・ 口腔内観察表(図5?10)を使い,丁寧に観察し記録する.口腔粘膜炎は口唇裏面,頬粘膜,舌側縁部から舌腹などの口を動かす頬と一緒に動く可動粘膜にできやすい.・ 口腔粘膜炎のリスク因子をアセスメントする. 使用する抗がん剤の種類とレジメン  患者側のリスク因子:歯周病などの病気を持っている,う歯がある,化学的刺激(アルコール,図5?10 口腔内観察表の例 次の評価日を決めて継続的に観察することが重要である.* 2 クライオセラピー:口腔内を冷却(投与5分前から氷片を口に含み,連続して氷をなめる)して,局所的な血管収縮を起こし,口腔粘膜への抗がん剤の到達量を減少させることによって口腔粘膜炎を予防する方法.