ブックタイトル看護師国試対策STARTBOOK 解剖生理と疾病の特性 改訂2版

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概要

看護師国試対策STARTBOOK 解剖生理と疾病の特性 改訂2版

225疾病の要点MEMO 呼吸器β刺激薬で改善しないインフルエンザ概念 インフルエンザウイルスの飛沫感染による急性炎症性疾患分類 鳥インフルエンザH5N1 とH7N9 は2 類感染症に,それ以外は4 類感染症に含まれる.季節型インフルエンザは5 類感染症に,新型インフルエンザは新型インフルエンザ等感染症という類型に含まれる症状 高熱,悪寒戦慄,筋肉痛,咳嗽診断 迅速診断キット治療 対症療法:ノイラミニダーゼ阻害薬(オセルタミビル,ザナミビル,ペラミビル,ラニナミビル)   * アスピリンはライ症候群(肝障害を伴う急性脳症)を誘発する可能性があるので禁忌肺血栓塞栓症(肺梗塞)概念 静脈の血栓や脂肪が飛んで,肺動脈に詰った病態が肺血栓塞栓症.それにより肺が壊死した場合が肺梗塞原因 原因としては下肢の深部静脈血栓症が最も多い    血栓の要因:手術後の長期臥床(離床数日後に発症←弾性ストッキングで予防),一定姿勢(エコノミークラス症候群),肥満症状 突発的な胸痛,呼吸困難,血痰,喀血,ショック,突然死検査 低酸素血症,造影CT,肺換気血流シンチ(血流欠損),肺血管造影治療 酸素投与,血栓溶解療法〔ウロキナーゼ,アルテプラーゼ(rt-PA)〕   * 予防:抗凝固療法(ワルファリン),下大静脈フィルター原発性肺癌概念 気管支や肺胞の上皮から発生する悪性腫瘍疫学 悪性新生物による部位別死亡率: 男性1 位,女性2 位分類 肺門型(扁平上皮癌,小細胞癌):喫煙との関係が高い   肺野型(腺癌,大細胞癌)症状 咳嗽,喀痰,血痰,全身症状    肺外進展:反回神麻痺(嗄声),上大静脈症候群(顔面浮腫),パンコースト症候群(上肢の疼痛,ホルネル症候群)検査 胸部X 線,CT   腫瘍マーカー(SCC,シフラ,CEA,NSE)    確定診断:喀痰細胞診,気管支鏡下細胞診,肺生検治療 非小細胞癌で病変が限局:手術療法,放射線療法   小細胞癌で病変が進展:化学療法間質性肺炎(肺線維症)概念 肺の間質(肺胞隔壁)に炎症があり,拘束性換気障害を呈する疾患.進行して広範囲に線維化したものを肺線維症と呼ぶ分類 特発性間質性肺炎(指定難病):原因不明,喫煙者    続発性間質性肺炎:薬剤,放射線,膠原病,粉塵(珪肺,石綿肺)←塵肺(職業性疾患)症状 乾性咳嗽,呼吸困難,背面下部で断続性ラ音(稔髪音)検査 胸部X 線やCT でスリガラス陰影や蜂巣肺   血清KL-6 値が上昇,低酸素血症   換気機能検査:拘束性換気障害(肺活量の低下)治療 副腎皮質ステロイド薬,免疫抑制薬,酸素療法気管支喘息概念 気道の慢性炎症と過敏性亢進により狭窄を生じ,喘鳴を伴う呼吸困難発作を繰り返す疾患分類 アトピー型(アレルギー),非アトピー型(感染)   *運動やアスピリンで誘発される症例もある症状 発作性の呼吸困難と喘鳴(呼気性),呼気延長,連続性ラ音検査 換気機能検査:閉塞性換気障害(1 秒率の低下)   *β刺激薬の吸入で改善する!治療 慢性期:ピークフローメーターを用いた自己管理,ステロイド吸入薬の予防投与(使用後にうがい),感染予防,アレルゲンを避ける    発作時:β刺激薬の吸入,アドレナリンの皮下注射,アミノフィリンや副腎皮質ステロイド薬静脈内投与,酸素投与,起坐位,腹式呼吸慢性閉塞性肺疾患(肺気腫,慢性気管支炎)概念 喫煙によって不可逆性の気道閉塞をきたした疾患疫学 中年以降の男性,喫煙者に多い症状 慢性の咳嗽や喀痰,労作時呼吸困難,呼気時間の延長,口すぼめ呼吸,ビール樽状の胸郭,打診で過共鳴音検査 胸部X 線:肺の過膨張所見,CT: 無構造低吸収域    換気機能検査:閉塞性換気障害(1 秒率の低下),残気量の増加,PaO2 低下,PaCO2 上昇治療 禁煙,薬物療法,感染予防,栄養摂取    在宅酸素療法(HOT):PaO2 55mmHg 以下,低濃度から開始   * CO2 ナルコーシスに要注意