ブックタイトル看護師国試対策STARTBOOK 解剖生理と疾病の特性 改訂2版
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看護師国試対策STARTBOOK 解剖生理と疾病の特性 改訂2版
1Chapter 1 呼吸器支に分岐する.右主気管支のほうが左主気管支よりも太くて短く,下降する傾斜が急である.そのため誤嚥すると異物は右肺に入りやすく,誤嚥性肺炎は右肺下葉に起きやすい(図1-1). 気管の内腔がつぶれないように,前面と側面の外側は気管軟骨が取り囲んでいる.背面は食道と接しているため軟骨は存在せず,気管平滑筋が横走している.気管と気管支の内面には気管支腺が存在し,分泌された粘液で潤されている.気管支は末梢に向かって枝分かれを繰り返してしだいに細くなり,細気管支以降は軟骨も気管支腺も存在1 呼吸器の構造 Q1 ?Q3 肺は体内の血液と体外の空気の間でガス交換を行っている臓器である.胸腔内に存在し,右肺は3 葉(上葉,中葉,下葉)に,左肺は2 葉(上葉,下葉)に分かれている(図1-1). 鼻孔や口から肺内の肺胞に到る空気の通り道を気道と呼ぶ.吸い込んだ空気は,鼻腔・口腔→咽頭→喉頭→気管→気管支→細気管支→終末細気管支→肺胞の順番に進んでいく.喉頭までが上気道で,気管より末梢が下気道である.気管の長さは約10cm あり,第5 胸椎の高さで左右の主気管左主気管支(約4cm)右主気管支(約2cm)気管(約10cm)約45度約30度喉頭気管分岐部上葉中葉下葉下葉心臓上葉上葉中葉下葉下葉上葉右 肺 左 肺 右 肺 左 肺下気道上気道図1-1 呼吸器の構造(市岡正彦:看護のための臨床病態学,南山堂より改変)左胸には心臓があるために,左主気管支は上方に押し上げられ距離も長く,左肺には中葉が入るスペースがないと考えれば覚えやすいわ!1 解剖生理のまとめ呼吸器Chapter 1