ブックタイトルまるわかりかんたん作成「医師主導治験の副作用報告書」

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概要

まるわかりかんたん作成「医師主導治験の副作用報告書」

iii 医師主導治験を実施中・計画中のみなさん,こんにちは. 医師主導治験は計画作成から実施段階のどの業務も大変ですよね.特に重篤な有害事象が発生し,その副作用報告が必要になると時間との競争も必要で,慌ただしくなります. 重篤な有害事象が自施設で発生したら,被験者対応はもちろんのこと院内の報告が必要ですし,多施設共同治験の場合は他施設(治験調整医師)にも情報を伝えなければなりません.また,当局報告には報告期限がありますので,有害事象発生施設から他施設(治験調整医師)への連絡を急ぐ必要があります. 果たして副作用報告が正しく行えるか不安に思う方も多いのではないでしょうか. 副作用報告書は,単一医療機関の治験であれば自施設で,多施設共同治験の場合は治験調整事務局が作成することが多いと思います.CRO に作成を委託することもあると思いますが,報告者は医師であり,作成された内容の点検は必要です.ただ,作成するにしても,点検するにしても,副作用報告書は記載項目が多く,不慣れな方には簡単ではありません. 本書は,この大変そうな副作用報告について,報告書の作成や提出方法等をわかりやすく説明しました.内容としては,2009年に月刊誌「薬局」に掲載した「医師主導治験における副作用報告書作成の手引き」を改編し,医薬品の医師主導治験に関する副作用・感染症症例報告,研究報告,措置報告の報告書の作成について説明しました.副作用・感染症症例については,統一書式の重篤有害事象報告書との関連や外国情報との関連も解説しました.このほか,新たに開始された定期報告についても解説を加えています. 副作用報告は,法律で定められたものであり,医師主導治験を実施する者は守らなければなりません.副作用報告を行うような事態はできれば避けたいですが,もし報告が必要になった場合,あるいはその場合に備えて,本書が,副作用報告書をできるだけ簡単に作成し,速やかに提出するための一助となれば幸いです.2014年初冬小林 史明村上 理恵 序