ブックタイトルジェネリック医薬品パーフェクトBOOK 改訂2版

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概要

ジェネリック医薬品パーフェクトBOOK 改訂2版

2医療の質を落とさずに低薬価で提供 ジェネリック医薬品の大きな特徴は,薬価が低いことである.ジェネリック医薬品の薬価は,おおむね新薬の半額以下に設定されている. ジェネリック医薬品を低薬価で提供できる理由として,「新薬によって有効性・安全性が確立されており,製造販売承認申請時に必要とされる資料が新薬よりも少なく,その結果研究開発費が抑えられること」,「販売管理費が少ないこと」等が挙げられる(図1-2). 一方,薬価が低いからといって,品質・有効性・安全性が劣るわけではない.ジェネリック医薬品の原薬・製剤は,新薬と同等またはそれ以上の品質でなければ,厚生労働大臣から承認を受けることができない. したがって,ジェネリック医薬品は「医療(薬物治療)の質を担保しつつ,低薬価で提供できる」という医療経済学的なメリットを有する薬剤である.新薬の再審査・特許期間終了後に登場 ジェネリック医薬品は,原則として,新薬の再審査期間が終了し,特許期間が満了した後に製造販売される.通常,新薬が発売されてからおおむね10 年後に登場するが,新薬の特許期間により,ジェネリック医薬品を発売できる時期が異なる.1 「再審査期間」による制約 新薬は,製造販売承認時に治験データにより厳格に審査されるが,治験は限られた患者を対象とした試験であるため,製造販売後に,実際の臨床現場における使用経験を考慮した上で,改めて有効性と安全性を再確認する「再審査期間」が設定されている. 新薬の再審査期間は通常8 年であるが,再審査期間中は特許期間を満了していても,ジェネリック医薬品の承認申請はできない.23研究開発費販売管理費など新 薬ジェネリック医薬品図1-2 ジェネリック医薬品を低薬価で提供できる理由