ブックタイトル図解 薬害・副作用学 改訂2版
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図解 薬害・副作用学 改訂2版
753 副作用の種類と発症メカニズムハプテン(低分子化合物)内在性タンパク質(血漿タンパクなど)免疫原性なしサイズが小さい自己タンパク質に対する免疫寛容ハプテンが共有結合した内在性タンパク質免疫原性あり非自己として免疫応答の対象に図1-30 ハプテン-キャリア複合体による免疫応答多くの薬物は低分子化合物であるが,単独では通常は免疫応答を惹起しない.しかし,生体内の内在性タンパク質と結合することにより,免疫応答が誘導される.このとき,低分子化合物をハプテン,内在性タンパク質をキャリアという.ハプテン-キャリア複合体に対する免疫応答では,ハプテン部分を認識する抗体産生が誘導される.ハプテン化タンパク質樹状細胞HLA(クラスⅡ)HLA(クラスⅡ)B 細胞形質細胞抗原ペプチド抗原ペプチドヘルパーT 細胞活性化したT 細胞の増殖(クローン増殖)ハプテン化タンパク質を認識するB細胞と相互作用ハプテンに特異的な抗体を産生するB 細胞の増加IgEを分泌する形質細胞へと分化ハプテン化タンパク質を取り込みT 細胞受容体取り込み図1-31 獲得免疫応答ハプテン化タンパク質(アレルゲン)は樹状細胞に取り込まれ,その分解産物であるペプチドはHLA-II 分子を介してヘルパーT 細胞に抗原提示される.アレルゲンを認識するヘルパーT 細胞は,増殖し,特異的な免疫応答の司令塔として機能する.一方,B 細胞はB 細胞受容体を介してアレルゲンを取り込み,分解して得られた抗原ペプチドをヘルパーT 細胞に提示する.T-B 間の相互作用は両者の機能を増大させ,B 細胞は抗体産生に特化した形質細胞へと分化する.