ブックタイトル薬物動態のイロハ
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薬物動態のイロハ
図7-1に薬物動態全体の図を示しました.薬物間相互作用は,吸収,分布,代謝,排泄のすべての過程で起きますが,血漿中濃度推移に大きく関与する部分は2つに分けることができます.1つは,小腸における吸収と初回通過代謝,肝臓における初回通過代謝の初回通過の部分と,もう1つは,肝臓における代謝(肝臓への分布,胆汁中排泄),腎臓からの消失の循環血からの消失の部分です.最高血漿中濃度(Cmax)と半減期(t1/2)の変化と考えていただくとわかりやすいと思います.血漿中濃度推移の変化を図7-2に示しました.吸収の増加,小腸における初回通過代謝の低下,肝初回通過代謝の低下によりCmaxが上昇します.逆に,吸収の低下,小腸における初回通過代謝の増加,肝初回通過代謝の増加によりCmaxが低下します.肝臓における代謝・排泄の低下,あ薬物間相互作用の2つのパターン2糞消化管消化管分泌腎臓尿胆汁肝臓呼気乳汁唾液体循環排泄↑↓代謝↑↓吸収↑↓代謝↑↓組 織相互作用を起こすことが明らかになっている過程相互作用を受ける可能性がある過程 薬物間相互作用の起きる部位(肝臓,腎臓,消化管)図 7-1濃い色の矢印の過程で,より強い相互作用がみられる.92