ブックタイトル薬物動態のイロハ

概要

薬物動態のイロハ

していう場合は，ADMEあるいはDMPKがよいでしょう．では，この「クスリ」の「体の中での動く様」の学問が薬の使い方にどのように影響しているのでしょうか？いくつか例を挙げてみます．・ 「この薬は1日1回食後にのんでください」「この薬は1日1回，食前1時間前か食後2時間空けてのんでください」「この薬はグレープフルーツジュースとは一緒にのまないでください」「この薬は牛乳ではのまないでください」：これらは吸収に関しての話です．・ 「この薬は今までの薬よりも眠くなりにくいです」：これは，分布の話です．・ 「高齢者では肝機能や腎機能が低下するので適宜減量してください」：これは代謝，排泄の話です．・ 「この薬は1日1回のんでください」「この薬は1日2回に分けてのんでください」：これは，薬の持続時間の話で，分布と代謝，排泄の組み合わせにより半減期が決まります．・ アレルギー，発がん性，肝障害にも代謝や排泄が関与していることがあります．胃口小腸肝臓肺，心臓全身大腸吸収（Absorption）分布（Distribution）代謝（Metabolism）排泄（Excretion）肝臓腎臓代謝（Metabolism）排泄（Excretion） 薬物の体内動態図　1-1　 ）2