ブックタイトル薬剤師のための臨床思考トレーニング ケースで学ぶ薬物治療
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薬剤師のための臨床思考トレーニング ケースで学ぶ薬物治療
111Lesson2 糖尿病1型口渇・多飲・多尿・体重減少・疲れ・ケトアシドーシスなど2型口渇・多飲・多尿・疲れ・視力の低下・手足のしびれ・感染症の頻度増加など.無症状の場合もある1. 糖尿病型:初回検査で①~④のいずれかが認められる場合,ただし①~③のいずれかと④が確認された場合には,糖尿病と診断してよい.① 早朝空腹時血糖値 126mg/dL以上② 75gOGTTで2時間値 200mg/dL以上③ 随時血糖値 200mg/dL以上④ HbA1c(NGSP)≧6.5%(HbA1c(JDS値)≧6.1%)2.正常型:⑤および⑥の血糖値が認められる場合⑤ 早朝空腹時血糖値 110mg/dL未満⑥ 75gOGTTで2時間値 140mg/dL未満3.境界型:1または2のいずれにも属さない場合1.別の日に行った検査で糖尿病型を再確認した場合2. 次のいずれかの場合は,1回の検査が「糖尿病型」であれば糖尿病と診断してよい.① 口渇・多飲・多尿・体重減少など,糖尿病の典型的な症状がある場合② 同時に測定したHbA1c(NGSP値)が6.5%以上の場合③ 確実な糖尿病網膜症が認められた場合④ 過去に「糖尿病型」を示した検査データがある場合表5-3 糖尿病の臨床症状表5-4 空腹時血糖値および75gOGTT による判定区分と判定基準表5-5 糖尿病の診断Step2 糖尿病の臨床症状Step3 血糖値の判定基準・糖尿病の診断口渇と疲れやすいこと 糖尿病の症状(口渇・疲れやすい)があることに加え,1回目の随時血糖値が215mg/dL(200mg/dL以上),別の日に行った空腹時血糖値が140mg/dL(126mg/dL以上),HbA1c(NGSP値)が6.8%であることから「糖尿病型」なので,糖尿病といえます.糖尿病といえるこの患者にみられる糖尿病が疑われる症状をあげてください.患者の血糖値から,糖尿病といえますか?(文献 2)より作成)(文献 2)より作成)