ブックタイトル治療100巻1月号

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概要

治療100巻1月号

54 Vol.100,No.1〈2018.1〉10 脂質異常症の患者に対し食事・運動に関心をもってもらうのに適切なものは? 1つ選べ.①主治医から診察ごとに「食べるな」,「運動しろ」と説教する.②家族のみに食事・運動指導を行う.③行政から食事・運動の啓発・普及をしてもらう.④近所の友人など周囲の地域で取り組み,患者を1人にしないように検討する.気になる答えは論文の最後で!わからなければ本文を読んでみたほうがいいカモ各疾患群ごとの地域資源処方<地域資源処方のまとめ>地域資源処方① 管理栄養士による栄養指導の紹介地域資源処方② 男の料理グループ/歩こう会の紹介地域資源処方③ やさい食べ隊地域資源処方④ 運動を促すゲームアプリの紹介事例の概要:医学的アプローチの限界 健康診断で脂質異常,糖尿病を指摘されて受診したAさん(66歳,男性)は,町内にある新興住宅地に住んでおり,65歳時に退職後は家でぶらぶらしていることが多く,飲酒量も増えているとのことだった.空腹時の血糖151mg/dL,HbA1c7.1%,中性脂肪(TG)560mg/dL,LDLコレステロール123mg/dLだった.できるだけ内服はしたくないので「自分なりに」食事・運動を考えてみたいと希望された.3 ヵ月後に受診されたときは,飲酒に関しては以前より控えているが,食事に関しては妻に任せきりで,自分が好きな間食は続けており,外出の機会も増えていないということだった.夫婦だけでは食事は制限できないこと,運動以前に外出の習慣がないことを是正する必要があったが,診療所の外来診察のみでは不十分と思われた.Ⅰ生活習慣病 ②脂質異常症雨森正記医療法人社団 弓削メディカルクリニック/滋賀家庭医療学センター