ブックタイトル治療100巻1月号

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概要

治療100巻1月号

Vol.100,No.1〈2018.1〉 109各疾患群ごとの地域資源処方<地域資源処方のまとめ>地域資源処方① 水中歩行サークルの紹介地域資源処方② 介護保険の利用:自宅内の改修,デイサービスの利用地域資源処方③ 運動器不安定症/ロコモティブシンドロームについての啓発活動地域資源処方④ 訪問看護師とセラピストの連携強化事例の概要:医学的アプローチの限界 A さん(67 歳,女性)は,人口20万人程の地方都市に夫と2人で住んでいる.高血圧,両側の変形性膝関節症(osteoarthritis:OA)があり,近所の診療所へ通院していた.ある晩,膝が痛く動けなくなり救急車で中核病院へ搬送された.OAの痛みに偽痛風が加わり動けなくなった状態であった.治療に使用されたNSAIDs,ステロイドがきっかけで心不全も併発し,退院までには1 ヵ月を要した.急性期治療を終えて診療所へ戻ってきたが,「痛みは軽減しているが歩行時にふらつくようになった」,「外を出歩く自信がなくなってしまった」と元気がない様子であった.そこで,リハビリ目的にまずは日本整形外科学会が作成しているパンフレット1)をもとにOA体操の指導を行ったが,改善は不十分であった. 中核病院へリハビリ通院するにはタクシーが必要なため経済的に難しく,在宅リハビリはスタッフが少ないため,すぐには導入できない状態であった.地域資源を使用し,どのようなリハビリ処方をしたらよいだろうか?Ⅰリハビリテーションセラピストが少ない環境でリハビリテーション(以下,リハビリ)を進める方向性として適切なものは次のうちどれか? 1つ選べ.①リハビリが重要なので「自宅でがんばりましょう」と患者に伝える.②通院の負担にはなるが,セラピストの多い中核病院への通院を勧める.③訪問看護にお任せする.④日常生活のなかでリハビリを行えるように生活パターンを組み直す.⑤少ないセラピストにどうしても,といってお願いする.気になる答えは論文の最後で!20わからなければ本文を読んでみたほうがいいカモ加藤聡一郎1,2) 佐藤健太1,3)1)北海道勤医協総合診療・家庭医療・医学教育センター(GPMEC)2)勤医協中央病院 総合診療センター3)勤医協札幌病院 内科・総合診療科