ブックタイトル治療 100巻 3月号

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概要

治療 100巻 3月号

238 Vol.100,No.3〈2018.3〉役割から考える地域ケアはじめに:病院からの地域ケア 病院が地域ケアに踏み出すことには,どのような意義があるのだろうか.佐久総合病院グループが30年以上にわたり取り組んでいる病院からの地域ケア活動の経験から,地域ケアに踏み出したいと思っているすべての医療機関に伝えたいことが2つある.1つ目は「在宅死を押しつけない終末期ケアに取り組むこと」,2つ目は「遺族会を開催すること」である.佐久総合病院地域ケア科の紹介 佐久総合病院では,戦後直後から無医村巡回診療を行い,さまざまな地域の保健予防活動に取り組んだ歴史がある.その後,1988年に在宅ケア実行委員会を立ち上げ,有志の医師による在宅医療を開始した.自治体と共同での高齢化を見据えたモデル事業や,訪問看護の立ち上げなどを通じて活動は広がり,1994年に地域ケア科を病院内の新しい部門として組織した. 現在では,訪問診療,訪問看護に加えて,居宅介護支援事業,宅老所,地域包括支援センターを運営している.新しい活動としては,2016年より地域づくりを目指して,地元NPO法人と共同で公共施設の運営にもかかわるようになった. そして,これまでの経験を通じて地域ケア活動の理念を図1のようにまとめた.在宅死を押しつけない終末期ケアに取り組む 病院での医療では終末期の患者に必ずかかわる.そのようなときに医療者が患者・家族ⅠⅡ地域病院からの地域ケア01わからなければ本文を読んでみたほうがいいカモ地域ケアにおいて正しいものを次から選べ(複数選択可).①地域ケアとは在宅ケアの推進である.②地域ケアでは医療者は患者や住民に適切な知識を指導しなければならない.③“つながり”の死亡への影響はタバコと同程度である.④“つながり”や社会参加を促すことが健康に影響する.気になる答えは論文の最後で!小松裕和JA 長野厚生連 佐久総合病院 地域ケア科