ブックタイトル治療 100巻 5月号

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概要

治療 100巻 5月号

498 Vol.100,No.5〈2018.5〉 この特集を手に取っていただいている皆さんのほとんどが,ほぼ毎日パソコンを使われていることと思う.操作はマウスをクリック,あるいはキーボードを叩くことで情報を入力していると思うが,マウスのなかやキーボードの下がどのようなつくりになっているのか,どのような仕組みで作動しているのかを知っている人は少ないのではないか? もちろんそのような小難しいことを知らなくてもパソコンを使用するのになんら問題はないし,困ったこともないはずだ.真新しいパソコンを箱から出してきて,直感的にすぐに使うことができる.今回ご紹介するPoint of Care Ultrasound(POCUS)も同様である.POCUS(以下,エコー)も機器の仕組みやエコーの原理を詳しく知らなくても臨床ですぐに使うことができる.それは近年エコー装置の機能,画質,携帯性の向上により誰でも,いつでも,どこでもすぐに手軽に使える,大変身近なデバイスとなっていることが理由としてあげられる.日々忙しく外来や病棟,在宅などの業務をこなすわれわれにとって,これほど頼もしいことはない. ただし,パソコンでも電源のボタンの場所やキーボードの文字配列などいくつか知っておかなくてはいけないことがあるように,エコー装置でもわずかではあるが知っておいたほうがより快適に利用できる機能がある.パソコンには驚くほどたくさんの機能があるにもかかわらず,普段はインターネットとWordしか使わないという読者も多いはずだ.エコー装置も同様で使用するのはプローブ3つ(図1)と後述するボタン(機能)5つ(図3)だけである. まずはプローブについて説明する.プローブ プローブについて知っておいてほしいことは3つのうちどのプローブを選択すべきかということと,操作の2点である.1 プローブ選択(図1) 使用するプローブはコンベックスプローブ,セクタプローブ,リニアプローブの3つである.臨床に即していうと,体表から浅い部位(深さ6 ?8cmまで)の臓器や組織をみたいときはリニアプローブ,逆に深い部位(深さ15 ?20cm)では,セクタプローブとコンⅠイントロダクション瀬良 誠福井県立病院 救命救急センター