ブックタイトル治療 100巻 5月号

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概要

治療 100巻 5月号

510 Vol.100,No.5〈2018.5〉部位別,これだけは外せない!はじめに 本稿では,気胸のエコー診断について解説する.まずはじめに強調しておきたいことだが,気胸を疑った時に医師として即座にすべき対応は,聴診を含む診察を行った後に,ただちにエコーで検査を始めることである.今や,胸部X線による診断よりエコー診断の方が精度が優れていることが声高に叫ばれるようになってきた.特異度は98 ?99%と変わりがないが感度については50%(胸部X線)に対し90%(エコー)である1).は臨床医としては,ぜひとも,エコー診断をマスターしておきたい.描出方法,テクニック 気胸の診断にテクニックは必要としない.患者が仰臥位であれば,リニアプローブで前胸部の第二肋間鎖骨中線上に矢状断にて胸膜へ垂直にエコービームが入るように描出を行えばよい.気胸にフォーカスした目的であれば,深度は7cm程度と浅めでよく,リニアⅠ02わからなければ本文を読んでみたほうがいいカモ呼吸苦を訴える28歳,男性.気胸が疑われる.第二肋間鎖骨中線上で,エコーを描出した(図1).次の静止画像で気胸が否定できるのは図1 a ,b どちらの画像か?気になる答えは論文の最後で!肺大宮浩揮広島市立広島市民病院 麻酔科/ ICU(集中治療部)a b図1