ブックタイトルRp.+レシピプラス 2017年夏号

概要

Rp.+レシピプラス 2017年夏号

Vol.16，No.3 045妊娠期のマイナートラブルとくすり臨床判断力が求められる妊婦のマイナートラブルRomeⅣ基準1．次のうち２つ以上を含むa．努ど責せき＊1が排便時の少なくとも25%b．硬便が排便時の少なくとも25%c．残便感が排便時の少なくとも25%d．直腸肛門の閉塞感が排便時の少なくとも25%e． 用指的補助＊2が排便時の少なくとも25%f．排便が３回/週未満2．下剤を服用しないと軟便はまれ3．過敏性腸症候群の診断基準を満たさない日本内科学会3日以上排便がない状態，または毎日排便があっても残便感がある状態日本消化器病学会排便が数日に1回程度に減少し，排便間隔不規則で便の水分含有量が低下している状態（硬便）を指す明確な定義があるわけではない＊1　努責：強くいきむこと＊2　用指的補助：指などを用いた摘便，骨盤底の支持表１　便秘の定義表2　便秘の分類器質性便秘機能性便秘直腸性便秘弛緩性便秘けいれん性便秘不安や緊張など精神的ストレスや刺激性食物の摂取により，腸蠕動が過剰となってけいれんするために起こる便秘．しばしば便秘と下痢を繰り返す．妊娠中の便秘の主な原因となる．ホルモン変化，食物繊維量・食事量・水分量の不足，筋力不足，運動不足，下剤乱用により腸蠕動が弱まるために起こる便秘．便意を我慢したり妊娠により増大した子宮の圧迫が原因となって起こる便秘．①憩室炎，②癒着，③イレウス，④ポリープ，⑤ 癌，⑥ S 状結腸軸捻転・炎症性腸疾患などの器質的原因による便秘．①②③⑥ ⑤ ④（イラストは著者作成）