ブックタイトルRp.+レシピプラス 2017年秋号

ページ
7/12

このページは Rp.+レシピプラス 2017年秋号 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

Rp.+レシピプラス 2017年秋号

Vol.16,No.4 009「対応力」の基礎づくり「認知症高齢者」対応力認知症の定義 認知症とは,「一旦正常に発達した知的機能が持続的に低下し,社会生活に支障を来すようになった状態」をいい,単なる健忘で代表される自然な老化現象とは異なり,いろいろな原因から記憶障害とそれ以外の認知機能障害(失語,失行,失認,実行機能障害)を呈する疾患であると定義されています. 私たちの日常の記憶を,体験の流れに沿った記憶の帯と考えてみましょう(図1)1).加齢によるもの忘れでは,記憶の帯の一部が欠損しますが,帯は途切れることはなく,体験の流れも途絶えることはありません.そのため,忘れたことがあっても「ヒント」によって思い出すことができ,社会生活を送るうえで支障はほとんどありません.しかし,認知症によるもの忘れの場合には,記憶の帯の一部が抜け落ちるため,体験ごとすっかり忘れてしまいます.そのため,ヒントによって思い出すことはほとんどなく,さまざまな社会生活に支障を生じるようになります(→p.23,表1).図1 「加齢によるもの忘れ」と「認知症」の記憶の違い(文献1より作成)加齢によるもの忘れ記憶の帯体験の流れ認知症によるもの忘れ記憶の帯1000 抜け落ちる体験の流れ健康なもの忘れ1000