ブックタイトルRp.+ 2018年夏号

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概要

Rp.+ 2018年夏号

慢性期褥瘡の治療・ケアを評価する「褥瘡管理」はじめの一歩 ─治療方針の決定と治療環境の整備6DESIGN-RR は褥瘡の治療とケアの評価指標 褥瘡の治癒に向けて,治療とケアを評価することは重要です.その際,医師,看護師,薬剤師など多職種が共通して理解できる言語で,客観的に,かつ妥当性のあるツールを使用することが望まれます. これに該当するツールが,DESIGN-RR( →p.42)1)です.DESIGN-RRは褥瘡の重症度を0~66点で評価し,得点が大きいほど重症度が高いことを示します.DESIGN-RR の採点ポイントDESIGN-RRのD(Depth:深さ)は先に解説されているため(→p.41),それ以外の6項目について解説します.Exudate:滲出液 ドレッシング材は種類によって滲出液の吸水力が異なるため,信頼性のある評価をするためにガーゼを貼付した場合を想定して判定します.1日分の滲出液がガーゼに付着するおおよその面積によって,e1では1/4以下,e3では3/4以下,E6では3/4以上を目安に判定します(図1).なお,1日1回の交換でもドレッシング材から滲出液が漏れ出る場合はE6,1日2回の交換でも極少量の滲出液が付着しているの場合はe1と判定します.Size:大きさ 大きさは,まず創の長径を探して計測します.次に,その径に直交する最大径を探して計測します.これら2つの数値を掛け算した値で大きさを判定します.なお,計測の範囲は皮膚欠損部だけでなく,圧迫しても消退しない発赤の範囲も含みます(図2). 臀部などにある褥瘡では体位によって創周囲皮膚が移動し,創の形状が変化するため,毎回同一体位で測定することに留意しましょう.また,骨突出部にある褥瘡の大きさを計測する場合は,創の形状に添う紙製などの柔らかい定規を使用します.052 Vol.17,No.3