ブックタイトルRp.+ 2018年夏号

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Rp.+ 2018年夏号

104 Vol.17,No.3褥瘡アセスメントまでの経過 意識障害と呼吸不全により入院となった,60歳代の男性.低ナトリウム血症と肺炎の治療が必要と診断を受けた.意識障害により寝たきり状態が続き,入院時に右大転子部と仙骨部に重度の褥瘡がみとめられた(図1).褥瘡は発生から入院時までは未治療で,主治医から薬剤師に褥瘡治療の相談があった.症例から学ぶ! 褥瘡のアセスメント&外用療法3意識障害で寝たきりとなり重度褥瘡を形成した60歳男性慢性期の褥瘡(深い褥瘡)Objective data:客観的データ性別:男性 年齢:60歳    身長:167cm    体重:43kg既往歴:20年前 脳梗塞   15年前 陳旧性心筋梗塞服用薬剤:● タケプロンROD錠 15 1回1錠 1日1回 朝食後● グラマリールR 錠 25mg 1回1錠 1日1回 就寝前● ミヤRBM細粒 1回1g 1日3回 毎食後● タンニン酸アルブミン 1回1g 1日3回 毎食後● アドソルビンR 原末 1回1g 1日3回 毎食後O図1 入院時右大転子部DESIGN-RR 点数:DUe3s9I3G6N6p0 合計27点図2 6日後:右大転子部褥瘡DESIGN-RR 点数:DUe3s9I3G6N6p0 合計27点創全体が厚い壊死組織で覆われており(G6,N6),深さの判定が不能で(DU),大きさが8cm×5.5cm=44cm2(s9).滲出液は中等量で(e3),膿や悪臭などの局所の明らかな感染徴候があり(I3),ポケットの存在は確認できず(p0).深さ(Dまたはd)の得点は合計点に加えないため,合計27点となります.大転子部仙骨部※本caseでは右大転子部の褥瘡について解説します.