ブックタイトルRp.+ 2018年夏号

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Rp.+ 2018年夏号

症例から学ぶ! 褥瘡のアセスメント&外用療法Vol.17,No.3 1053 治療の評価のポイントは?壊死組織の端の皮膚との境界部分が図2のように分かれてきたら,医師に壊死組織を外科的にハサミやメスで除去するかを相談します.この壊死組織を放置したり,外用薬だけで治そうと漫然と同じ軟膏処置をしていると,壊死組織の下に膿が貯留していたり,悪臭がする場合があります.その時は速やかに外科的に壊死組織の除去が必要となります.解 説1 創の状態からみた注意点は?壊死組織は細菌の温床となり治癒の妨げとなるため,壊死組織を除去する必要があります.壊死組織を軟化・融解させて感染を制御する外用療法が必要です.解 説2 外用薬は何を選ぶ? どのように使う?褥瘡表面が黒色~黄色の壊死組織で覆われている場合は,スルファジアジン銀クリーム(ゲーベンR クリーム)を使用します.主薬はスルファジアジン銀からなり,緑膿菌,ブドウ球菌などに効果があります.水分を多く含む乳剤性基剤で,この基剤の水分で褥瘡表面の壊死組織を浮き上がらせ外科的に切除しやすくします. 使い方は,1日1回,厚さ2~3mmに創面全体を覆うように塗るか,ガーゼにヘラで創面の大きさ程度,同様の厚さに伸ばし,ガーゼをあてて,医療用テープでガーゼを固定します.解 説壊死組織がある褥瘡への1 アプローチ